よくご質問をいただきます…
『FLAT CREWってどんなところ？』
ざっくりFLAT CREWのことをを説明させていただくのですが…これまた高確率で反応は「？？？…」です（笑）主としているフュージングという技法にしても、バーナーワークという技法にしても…そう思うと少数派だなあと感じます。
（これが例えば”とんぼ玉”と言うと、多少なりと認知度はあがると思いますが…）
今回、FLAT CREWのグラスフュージングのお話をちょっとだけします。
ものづくりはなんでも基本となりますが、よくあらゆる職種の職人さんがいう、段取り8割から製作がはじまります。…自論なのですが、例えばこれらのお皿や時計などプレートの製作品の場合、完成型、デザインで決めてから、まずはそれに向けてパズルのようにパーツ等を作るということから始まり、例えばベースメントのガラス材に配置や小細工を施したりして、それらのの段取り工程のあと、焼成、加工が待っています。結局技法の上に成り立っています。
反してFLAT CREWは、まずガラスの感覚をある意味持ってない、という一面もあります。なになに風、なになにモチーフ、何年代風、レトロ風…など、デザインニュアンスを先に考えてしまうので、逆に”規制の範囲”などがあるとすれば、それを考えてしまうと余計にうまくいかない…だからです。それじゃあどうしたらこのニュアンスの場合できるか？…グラスフュージングはそういう範囲にもってこいな内容で研究しがいがある技法だと思います。（結局ガラス技法がっつりです）
例えば、グラスフュージングのワークショップで。荒っぽい言い方をすれば、単にベース板に色ガラスをテキトーに並べるだけでも作品にはできます。なのでまだ体験の制作をやらない前の時点で…並べるだけ？それでは物足らない、つまらないと思われる方もいらっしゃるんじゃないかと思います。確かにそのご意見もごもっともだとも思います…でも実際は…ガラス材で思い思いでデザインをする、こちらでフュージング製作をやられたことのある方の多くの方がワークショップではどんどん夢中になって、お帰りになる際、『楽しかった〜』と、大半の方にご感想をいただきます。デザインによりこだわる方ほど『これはむずかしいかも？』と思われる方もいらっしゃいます。どちらにしても『ハマる〜！』と楽しんで製作していただいた時は本当にありがたくうれしく思います。お一人お一人そのデザインにいつの間にかストーリーを持ってしまう…そうして世界に一つのステキな作品となります。そのような技法でもあります。
ある意味、ガラスなんだけど…ガラスとは思わない感覚
グラスフュージング。【作り手】として暴露wしますが、”厄介さ”と”めんどくささ”が付き物で、厳密にはですが、結果思い通りにいかないのも前提、しかももっとも厄介なのは、実は焼成する炉の中のことは見えませんし…
…『めんどくさいから良い』『奥深さになる』と全て『蓄積』と考えます。かいつまんでいうと、その材料が言うこと聞いてくれないわけですから（笑ってしまうくらい）、なので、こうした場合はこうする…というのを頭にインプット上書きしていきます。大袈裟に聞こえますが、多くの他の工芸と同じく『経験の蓄積』ありきで製作します。ケースごとに工程、焼成温度、加工全てです。そのために炉を含めた設備のメンテナンスもあります。
ガラスのキラキラする一番きれいなの状態を引き出してあげないと、またそれを怠ると、せっかくのガラスが明らかに汚くなってしまいます。そこは手数増やして、安定して綺麗に仕上がるように妥協せず…
こう長々記すとめんどくさそうですよね。（自分でも何言ってんだかww）
だからといって特に肝心なデザインは必ずしもあえてむずかしくする、無理する…ではなく、ラフに考えるようにもしながら、力を抜くと所は抜くという感じも入れつつも、そこはやはりバランスを使うと言いますか…結局、いい塩梅に繊細に、だけど自由に創作する。ニュアンスを出す。ガラスってことをまずベースに考えるは考えてますが、ある意味生き物みたいですから、特に新創作時などは本当の結果はできてみないとわからない。それと思い出しましたが、以前お世話になった関係者の方と製作のお話をしている時に、『その日の気分がガラスの仕上がり方にあらわれる…w』、めちゃくちゃいいことおっしゃるなあと。その通り。ですのでそれもそれらも踏まえて楽しく考えます。何よりもそこです。
『われもの』だからちょっとねえ…と、ガラスに対してのイメージについて本音のお声を耳にすることも実はあります。当然嗜好品なのでもちろん無理には言えないことですが、そのようにガラスをネガティブには考えず、シンプルに、使う物は使い、飾る物は飾り、ガラスは最高の光り物の癒しものの一つ、幸運を呼ぶ、最高の縁起物と思っていただいて、どこかでガラス品を目にした際、まずはそのように見てくだされば幸いです…
ちょっと変わったポップなガラスもいいな…と思われる方はFLAT CREWでお待ち申し上げます。
また、FLAT CREWのワークショップにご興味のある場合、もしご不安でしたら、まずは何よりも『ストーリーやプロセスを楽しんで制作する』これに尽きますので、お気軽に。
（例えば、お連れ様とワークショップ、”コロナ禍ですが” あ〜でもないこ〜でもない…と楽しい作業です…）
